風の巻(5)
構えにとらわれない
ほかの流派では、刀の構えにこだわるところもあります。
でも、それは良くありません。
よく「城を構える」とか「陣を構える」という言い方をしますよね。
ここからもわかるように、
構えとは、仕掛けられても動じないためのものです。
つまり…
構えとは、仕掛けられるのを待つ姿勢。
いわば受け身なんです。
勝負では何事も先手、先手を心掛けます。
構えるという受け身の姿勢は、それに反します。
わが流派では、構えという受け身の姿勢にこだわることをきらいます。
つまり「構えあって構えなし」です。