五輪書の現代語訳その66
火の巻(23) リセットする勇気 相手と自分がもつれあって どうにもならないときは 一度リセットしましょう。 仕切り直しです。 これまでの思惑やこだわりを捨てます。 心機一転のタイミングをとらえて 新しく事を始めるんです。 「にっちもさっちもいかない」 と思ったときは、 考え方をリセットして これまでとは違った方法に 切り替えるに限ります。 ⇒五輪書のゆる~い現代語訳もくじ
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火の巻(24) ネズミとウシ どうも。宮本武蔵です。 人とかかわり合う中で ついつい細かいことにこだわって 心がもつれてしまうことがありますよね。 そんなときは、 「ネズミからウシへ」と考えます。 ネズミは小さな生き物です。 ウシは大きな生き物です。 つまり… 「ネズミからウシへ」とは、 ネズミの小さな頭から、 ウシの大きな頭に切り替える、 ということです。...
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火の巻(25) 敵と味方 自分にとって 「敵」だと思うものさえ、 なんらかの意味で 「味方」となってくれます。 マイナスだと思う感情。 マイナスだと思う出来事。 それらを「敵」とするか「味方」とするかは 私たちの自由です。 ⇒五輪書のゆる~い現代語訳もくじ
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火の巻(26) 刀を手放す 宮本武蔵です。 きょうのテーマは「刀を手放す」です。 この言葉にはいろいろな意味が込められています。 刀がないと勝てないのでしょうか? そんなことはありません。 刀があれば勝てるのでしょうか? それも違います。 「刀を手放す」には深いニュアンスがあります。 文字ですべて書き尽くすことはできません。 「刀を手放す」という言葉を...
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火の巻(27) 巌(いわお)の身 巌(いわお)の身という言葉があります。 これは、大きな岩のように、 強く固くなることです。 いかなるものにも邪魔されず、 いかなるものにも動じない。 そんなあり方です。 文字で伝えられることではないので、 詳しくは口で伝えますね。 ⇒五輪書のゆる~い現代語訳もくじ
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火の巻(28) あとがき 以上が火の巻です。 思いついたことを、思いつくまま書きとめてみました。 こうして文字にするのもはじめてのことでしたので、前後関係がちょっと変だったり、多少いたらない部分もあったかも知れません。 とはいえ、わが流派を学ぼうとする皆様にとっては、よき道しるべになる内容だと思っています。 私は若い頃から武芸を志して、剣術も一通りマスターしてきました。...
View Article五輪書「火の巻」の現代語訳が完了
こんばんは。 このブログでは、宮本武蔵の書いた『五輪書』のゆる~い現代語訳をコツコツと連載しています。 『五輪書』はおもに、地・水・火・風・空の5巻からなっています。 現代語訳はこれまでに「序文」からはじまって、「地の巻」、「水の巻」と書き終えました。 ちょうど1年くらい前から「火の巻」に突入しました。 「火の巻」はけっこう長いんです。 きょう、「火の巻」のあとがきをアップしました。...
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風の巻(序文) 宮本武蔵です。 世の中には、わが流派のほかにも、 いろいろな流派があります。 この巻では、 ほかのいろいろな流派について 触れてみようと思います。 他流を知ってこそ、自分流が確立できます。 さて。 ほかの流派には、どんなものがあるでしょう。 長い刀で戦うことを 売りにしている流派もあれば、 短い刀で戦うことを 売りにしている流派もあります。 または…...
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風の巻(1) 刀は長ければ強いのか? 「刀は長いほどいい」 という流派があります。 私に言わせて頂くと、 それは弱い流派です。 その流派の 一体なにがいけないのか? 長い刀がダメなわけではありません。 長い刀さえあれば勝てるという、 片寄った考え方がダメなのです。 敵と組み合うほどの接近戦では、 長い刀は役に立ちません。 短い刀や素手のほうが、 ずっと役に立ちます。...
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風の巻(2) 強さとやさしさ 刀を振るとき… 力ずくで斬ろうとしても うまくいきません。 荒々しいだけでは、 勝てないのです。 それなら、 やさしく斬ればいいのでしょうか。 それもちょっと違います。 実際の戦いでは、 強く斬ればいいわけでも、 やさしく斬ればいいわけでもありません。 では、どう斬ればいいのか。 ずばり、 「勝てるように斬る」 これです。...
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風の巻(3) 短い刀 以前、「刀は長ければいいというものではない」という話をさせていただきました。 だからといって、短ければいいというわけでもありません。 短い刀で勝つことにこだわる人は、 刀の短さを活かして敵の隙をついてやる!とか、 接近戦で優位に立ってやる!と考えがちです。 そういうのは、良くありません。 第一、敵の隙をさぐる姿勢は、すでに主導権を奪われていることになります。...
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風の巻(4) 斬り方の種類 流派によっては、刀の振り方のバリエーションをわざと多くして弟子たちに伝えるところもあります。 これは武芸を売り物として華やかにするためです。 バリエーションが多いほど世間から「すごい!」と思ってもらえます。 でも… 実際のところ、斬り方にそれほど多くの種類があるわけではありません。 「斬り方にはいろいろある」と思うのは、心の迷いがあるからです。...
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風の巻(5) 構えにとらわれない ほかの流派では、刀の構えにこだわるところもあります。 でも、それは良くありません。 よく「城を構える」とか「陣を構える」という言い方をしますよね。 ここからもわかるように、 構えとは、仕掛けられても動じないためのものです。 つまり… 構えとは、仕掛けられるのを待つ姿勢。 いわば受け身なんです。 勝負では何事も先手、先手を心掛けます。...
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宮本武蔵の五輪書。今回は、風の巻(7)です。 素早い歩きにこだわらない 足運びにこだわる流派もあります。 浮き足、飛び足、跳ね足、踏み詰め足、カラス足など。 さまざまな素早い足運びを身に付けようという流派です。 私から言わせていただくと… 素早い足運びにばかりこだわるのは間違っています。...
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きょうは風の巻(8)の現代語訳です。 速さにこだわらない 速さにこだわる流派もあります。 それは間違いです。 速ければいいというものではありません。 そもそも「速い」とは、ものごとのタイミングが合っていないから「速い」といいます。 達人がすることは、タイミングが合っています。 だから、むやみに速くは見えないものなんです。 ***** よく「速きはこける」といいます。...
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いつもブログを読んでくださってありがとうございます。きょうは風の巻(9)です。 奥義などない ほかの流派では、奥と表を区別することがあります。 奥とは、奥義・秘伝のこと。 表とは、初心者向けのワザ、ひろくオープンにされているワザのことです。 でも、実際に敵と戦うとき… 「初心者向けのワザで戦おう!」とか「奥義・秘伝のワザで戦おう!」 などと考えている暇はありません。...
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今回は「風の巻」の最後に載っている「あとがき」の現代語訳です。 風の巻(あとがき) 宮本武蔵です。 この風の巻では、9か条にわけて他流のことを書いてきました。 それぞれの流派の内容は、人のとらえ方や考え方によって変わってきますから、どの流派がどうだとか、実名を出すのは止めておきました。...
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『五輪書』の最終章は「空の巻」です。今回は、空の巻(1)の現代語訳です。 空(くう)とは 最後に、私の流派についてあらためてお話させていただきます。 私の流派は、二天一流(二刀一流)といいます。 この章のタイトルは「空の巻」です。 空(くう)とは、なにもないことです。 ものごとが「ある」ことを知って初めて、「ない」ことがわかる。 それが空(くう)です。...
View Article五輪書の現代語訳その84
ここまで読んでくださってありがとうございます。『五輪書』の現代語訳。最後は、空の巻(2)です。 心は空(くう)なり 空(くう)は「道」です。 「道」は空(くう)です。 空(くう)には善があります。 悪はありません。 智恵があり、理(ことわり)があり、「道」があり… 人の心は空(くう)となります。 以上で『五輪書』を終わります。宮本武蔵でした。 ⇒五輪書のゆる~い現代語訳もくじ
View Article五輪書 ゆるい現代語訳完成
3年半まえから書き続けてきた『五輪書』のゆるい現代語訳。 きょう空の巻を書き終えたことで、ようやく完成しました! わー!ヾ(・∀・)ノ うれしい♪ 休み休みの更新だったので、ずいぶん時間がかかりました。 これからは、記事を読み返して手を加えたり、関連のある部分をリンクでつなげたりもしていきたいです。
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